急成長ビジネス「フィンテック」とは?

金融庁が14日に設置した「FinTechサポートデスク」。フィンテックに関する相談を受け付ける窓口で、フィンテックを国内で普及させていく狙いも込められている。この、最近よく見かける「フィンテック(FinTech)」とは、どのようなものだろうか。

フィンテックは、ファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)を併せた造語だ。金融IT、もしくは金融テクノロジーなどと呼ばれることもあり、資産管理、決裁、融資といった金融サービスを、ITを使って便利で身近なものにする技術を指す。今急成長を遂げている分野の一つで、ベンチャー企業の参入も増え、新しいサービスが次々登場している。この言葉はアメリカで5年ほど前から使われ始め、日本でも遅れてここ1~2年の間によく目にするようになった。

フィンテックの個人向けサービスの具体例をいくつか紹介しよう。携帯電話を電子マネーとして使える「おサイフケータイ」や、ネット経由で銀行振り込みができる「ネットバンク」などが身近で分かりやすいが、最近注目されているのが「モバイル決済」。スマートフォンなどに器具を取り付けるだけで決済を可能にするサービスである。従来、店舗はクレジットカード決済端末を購入し、その大きな機械を電話回線などにつなぐことでクレジットカード決済を行っていた。フィンテックを活用したモバイル決済では携帯電波で決済が出来るため、手のひらに収まる小さな器具とスマートフォンがあればクレジットカード決済をすることが可能となった。

また、最近よく使われているのが、「クラウド家計簿」だ。従来、家計簿を付けるためには、レシートやカード明細を使って一つひとつ、手書きで作業する手間があった。しかしこの仕組みを使えば、クレジットカードのネット明細や電子マネーの利用履歴などを自動でまとめ、家計簿に付けてくれ、銀行口座残高、月収、食費や交際費などの支出などが一目で分かるようになる。
 
冒頭で紹介した金融庁の相談窓口では、フィンテック関連ベンチャーなどから新規事業についての相談を電話で受け付け、法律面で問題がないかなどを回答してくれる。
 
ITを駆使することで、私たちにより便利な生活をもたらしてくれるフィンテック。今後の技術革新に期待したい。

(写真はイメージ)