遺産新名称に「潜伏キリシタン」明記 長崎・熊本、禁教の歴史に焦点
長崎県と熊本県は2日、2018年の世界文化遺産登録の推薦候補に決まった「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の名称を、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に変更すると発表した。
今年の2月に推薦が取り下げられた後、国際記念物遺跡会議(イコモス)の中間報告で「日本におけるキリスト教コミュニティの特殊性は、2世紀以上にわたる禁教の歴史にあり、禁教の歴史的文脈に焦点を当てた形で、推薦書を見直すべき」という評価を受け、推薦書の内容を見直してきた。6月には遺産の14カ所のうち禁教期との関連を示す物証がない日野江城跡と田平天主堂の2つの遺産を推薦候補から除外し、今回、海外の専門家や学術委員会の意見を踏まえて、遺産の名称を変更した。
今後、今月末までに暫定版推薦書、来年1月末までに正式版推薦書を提出し、再びイコモスの現地調査が行われる。2018年の夏に行われる世界遺産委員会での登録を目指す。
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